×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

■確率変数の変換 … (Internet Explorer 7.xの場合 文字の大きさ小,100%のサイズでご覧ください)
【以下の内容の要約】
  確率変数の1次式で表わされる変数の期待値,分散,標準偏差は,元の確率変数の期待値,分散,標準偏差で表わすことができる.さらに,計算が簡単になるような変換で期待値,分散,標準偏差を求めてから,元の変数に戻すこともできる.
○ X, Y が確率変数,a,b が定数のとき
E(aX + b) = aE(X) + b ・・・(1)
V(aX + b) = a2 V(X) ・・・(2)  (※ b は無関係)
σ(aX + b) = |a|σ(X) ・・・(3)  (※ b は無関係)
E(aX + bY) = aE(X) + bE(Y) ・・・(4)
○ X, Y独立な確率変数,a,b が定数のとき
E(XY) = E(X)E(Y) ・・・(5)
V(aX + bY) = a2V(X) + b2V(Y) ・・・(6)
.
【 解説 】 
(1)←
X x1 x2 xn 1
aX+b ax1 + b ax2 + b axn + b 1
P p1 p2 pn 1

x1p1 + x2p2 + … + xnpn = E(X), p1 + p2 + … + pn = 1 のとき
E(aX + b)
= ( ax1 + b )p1 + ( ax2 + b )p2 + … + ( axn + b )pn
= ax1p1 + bp1 + ax2p2 + bp2 + … + axnpn + bpn
= a(x1p1 + x2p2 + … + xnpn) + b( p1 + p2 + … + pn )
= aE(X) + b

(2)←
{ ( x1 - E(X))2 + ( x2 - E(X))2 + … +( xn - E(X))2 } = V(X) のとき
V(aX + b) = { ( ax1 + b - aE(X) - b)2 + ( ax2 + b - aE(X) - b)2 + … + ( axn + b - aE(X) - b)2
= { a2( x1 - E(X))2 + a2( x2 - E(X))2 + … + a2( xn - E(X))2
= a2 V(X)

(3)←
σ(X) = のとき
σ(aX + b) = = = |a|σ(X)
(4)(5)(6)略
【 簡単な例 】
【例1】 2つの変数の組合わせごとに確率を考える(同時確率分布,結合確率分布)よりも,変数ごとに分けて考える方が簡単になる.

 2個のさいころを同時に投げたとき出る目の和の期待値,分散を求めたいとき

計算1のように直接求めれば,

のような複雑な計算になるが,

計算2から

を組み合わせると

のように,より簡単な計算で求まる.
計算1





計算2

【例2】 仮平均を使った簡単な整数計算に直せる.

右のような度数分布表から期待値,分散を求めたいとき,
計算1は定義に従って計算する方法
計算2
  (分散)=(X2の平均)-(Xの平均)2 で計算する方法
計算3
 仮平均 x0 = 155,階級幅 c = 10 として変数変換を行う方法
(手計算としては計算3 が最も楽)


計算3の根拠■
Y = aX + b で変数変換したとき
E(Y) = aE(X) + b ・・・(1)
V(Y) = a2 V(X) ・・・(2)
で期待値,標準偏差が求められる.

右の計算3において,仮平均 155,階級幅 10 とおくと
 X = 10 u + 155 (u = 0,±1,±2,・・・)
となるから,簡単な整数 u で期待値,分散を求めておくと
(1)により E(X) = 10E(u) + 155
(2)により V(X) = 102 V(u)
となって,元の変数 X の期待値,分散が求まる.

計算3の実際■
○ どの階級値を仮平均に選んでもよいが,計算を楽にするためには
ア) 「度数の大きな階級の階級値を仮平均とする」→「計算上0を掛けるので有利」,
イ) 「真ん中あたりの階級の階級値を仮平均とする」→±1,±2,・・・などの数字が小さくなるので計算が楽
のいずれかを考える.

○ u の値は,仮平均の階級を0として整数値を順に書き込むだけ
(※ 平均は,仮平均から少しはずれるのは普通)

○ u の期待値,分散の計算も
(分散)=(X2の平均)-(Xの平均)2 で計算するのが楽
計算1
階級 階級値(x) 度数(f) xf (X-m)2f
130-140 135.0 3 405 1250.5
140-150 145.0 5 725 542.5
150-160 155.0 7 1085 1.2
160-170 165.0 6 990 551.0
170-180 175.0 3 525 1150.5
  24 3730 3495.8
E(X)=3730÷24=155.4
V(X)=3495.8÷24=145.7
計算2
階級 階級値(x) 度数(f) xf x2f
130-140 135.0 3 405 54675
140-150 145.0 5 725 105125
150-160 155.0 7 1085 168175
160-170 165.0 6 990 163350
170-180 175.0 3 525 91875
  24 3730 583200
E(X)=3730÷24=155.4
V(X)=E(X2)-E(X)2=583200÷24 - 155.42 = 145.7
計算3
階級 階級値(x) 度数(f) u uf u2f
130-140 135.0 3 -2 -6 12
140-150 145.0 5 -1 -5 5
150-160 155.0 7 0 0 0
160-170 165.0 6 1 6 6
170-180 175.0 3 2 6 12
  24   1 35
E(u) = 1÷24=0.042
V(u) = E(u2)-E(u)2 = 35÷24 - 0.0422 = 1.457
E(X) = 155.0 + 10×0.042=155.4
V(X) = 102×1.457=145.7
■簡単な穴埋め問題■
(1)
 確率変数 X の期待値が50で,分散が100のとき,
Y = 2X + 10 を満たす確率変数 Y の期待値と分散を求めよ.
 期待値 ,分散

(2)
 1個のさいころを投げたとき出る目の期待値は 3.5 で,分散は 2.9 である.これを用いて,3個のさいころを同時に投げたとき,出る目の和の期待値と分散を求めよ.
 期待値 ,分散

 この結果を,1個のさいころの出た目の3倍の値の期待値,分散と比較すると
  期待値 : [ 等しい | 等しくない ]
  分散  : [ 等しい | 等しくない ]

(3)
 アンケート調査の結果を集計するときに,
A) 非常によい:5,よい:4,普通:3,悪い:2,非常に悪い:1と数値化する場合
B) 非常によい:2,よい:1,普通:0,悪い:-1,非常に悪い:-2と数値化する場合
の2つを比較すると,期待値,標準偏差は同じになるか.

  期待値 : [ 等しい | 等しくない ]
  標準偏差  : [ 等しい | 等しくない ]

また,次のC)とA)を比較すると,期待値,標準偏差は同じになるか.
C) 非常によい:50,よい:40,普通:30,悪い:20,非常に悪い:10と数値化する場合

  期待値 : [ 等しい | 等しくない ]
  標準偏差  : [ 等しい | 等しくない ]
(4)
 次の表は,度数分布表から仮平均を用いて期待値と分散を求めるものである.空欄を埋めよ.
階級 階級値(X) 度数( f ) u uf u2f
40-50 45.0 5 -2 -10 20
50-60 55.0 10 -1 -10 10
60-70 65.0 14 0 0 0
70-80 75.0 9 1 9 9
80-90 85.0 2 2 4 8
  40   -7 47
※小数第2位まで求めよ.
E(u) =
V(u) =
E(X) =
V(X) =


○=== メニューに戻る

◇このページの内容について,考え方の間違い,計算間違い,著作権上の
問題点などお気づきの点がございましたら までご連絡ください.